出典：J-CAST ニュース
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近ごろは、転職市場において、求人情報に「勤続1年未満の方はお断り」などの条件を掲げる企業が増えているようですね。
終身雇用制度が崩れ、個人のキャリア形成が重んじられる今、コロコロと早い時期に転職することはよくありことです。
なぜ企業は勤続年数の短い応募者を敬遠するのかって？
そりゃそうでしょうよ、せっかく入った新入りさんがすぐに辞めてしまうようでは、何かと無駄が生じますからね。
ですが、早い時期に転職する背景には、時間効率を重視する「タイパ（タイムパフォーマンス）」を求めてやまない若手社員が不得手いるからという見方もあるようです。
本記事では、こうした傾向の真相に迫り、企業側の考えと若手社員の意識の変わりようについて検証します。
目次
「勤続1年未満お断り」の企業が増えてるって！？
では実際に「勤続1年未満お断り」をハッキリ掲げている求人を目にする機会は増えているのでしょうか。
求人サイトや転職エージェントの情報を確認してみると、確かに一部の企業でそのような条件が見受けられるんですねー。
特に、専門職や即戦力を求める企業で、「勤続1年未満お断り」を求人欄に掲げる傾向が強いようです。
企業側の理由としては、次のような点が考えられます。
◆採用・育成コストの回収: 新卒採用や未経験者採用には、採用活動にかかる費用だけでなく、入社後の研修やOJT（オン・ザ・ジョブ・トレーニング）といった育成コストもかかります。短期間で離職されてしまうと、これらの投資が無駄になってしまうため、ある程度の期間、企業に貢献してくれる人材を求めるのは当然と言えるでしょう。
◆企業文化への適応力: 入社後、企業文化に馴染み、戦力となるまでには一定の時間を要します。短期間での転職を繰り返す人材は、企業文化への適応力や組織へのコミットメントが低いと判断される可能性があります。
◆早期離職リスクの懸念: 過去に早期離職を経験している応募者に対して、再び同様の事態が起こるのではないかという懸念を持つ企業も少なくありません。
しかし、タイパを重視するあまり、安易な転職を繰り返すことは、自身のキャリア形成においてマイナスに働く可能性もあります。企業側から見れば、「すぐに辞めてしまうのではないか」という懸念を持たれやすく、長期的なキャリアパスを築きにくいという側面も理解しておく必要があります。
タイパって？
タイムパフォーマンス（タイパ）とは、投資した時間に対する成果を示す言葉で、「時間対効果」とも言い換えられます。
コストパフォーマンス（コスパ）が「費用対効果」を意味するのに対し、タイパは「時間対効果」を重視する考え方です。
例えば、3時間の映画を観たときに、その時間に見合う価値を感じられなかった場合、「タイムパフォーマンスが悪い」と言えます。
一方で、短時間の商談で大型案件を受注できれば、「タイムパフォーマンスが良い商談だった」と評価されます。
近年、特にZ世代（1990年代後半～2010年代前半生まれ）を中心に、タイムパフォーマンスを重視する傾向が強まっています。
SNSや動画配信サービスの普及により、短時間で最大の成果を得ることが求められるようになったためです。
タイムパフォーマンスを向上させる方法
出典：クロス・マーケティング
タイムパフォーマンス（タイパ）つまり「時間対効果」を向上させる方法って気になりませんか？
下記に、タイパを向上させる方法についてお伝えいたします。
1. 時間を可視化する – タイムトラッキングツールを活用し、どの作業にどれだけ時間を使っているかを把握する。
2. 不要な業務を削減する – 無駄な会議や作業を減らし、効率的に仕事を進める。
3. タスクマネジメントを取り入れる – 優先順位をつけ、重要な業務に集中することで、短時間で最大の成果を得る。
タイムパフォーマンスを意識することで、仕事の生産性を向上させ、プライベートの充実にもつながります。
あなたの生活や仕事にも活かせそうですか？
まとめ
「勤続1年未満お断り」の企業が増えている背景には、採用・育成コストの回収や企業文化への適応力、早期離職リスクへの心配といった企業側の事情があります。
一方で、タイパを重視する若手社員の増加は、自身のキャリアを効率的に築きたいという意欲の表れとも言えます。
企業と若手社員双方の意識の変化を踏まえ、今後は、企業側が早期離職を防ぐための魅力的な労働環境や成長機会を提供し、若手社員側が短期的な視点だけでなく、長期的なキャリアプランを考慮した上で行動することが重要となるそうですよ。
後先考えずに早期離職すると、企業と個人の双方にとって損失を被ることを認識し、よく考えてキャリア選択することが求められます。
